ふらつきの原因は小脳?

2017.5.2

 手術が無事終了し、数日後に意識が戻り、最初に「これはいったいどうしたことだ」と思ったのが体のふらつき。何かにつかまらないとまともに歩けないので、ベッドからトレイに行くのも大変。移動には生まれて初めて歩行器や車椅子を使いました。

 クモ膜下出血の場合も、いわゆる脳梗塞に寄る脳出血の場合も、脳内に血液が飛び散り、それによって脳細胞がダメージを受けるようです。

 私の場合は左右1本ずつある脳への血液供給の血管の内、左側の1本(椎骨動脈)が破裂。そのままだと脳内に血液が溢れ、たぶんこの世とはさようならという状態になったのだと思います。

 そこで医師団は左側の血管内にコイルのようなものを詰め、血流そのものを止めてしまったようです。つまり現状の私の脳は右側の血管からのみ血液が供給されているという事で、早い話が予備がない状態と言えそうです。

 ただ幸いに処置がはやかったのか、脳の左半分に血液が溢れるという事はなかったようで、半身不随というような大きなダメージには至りませんでした。

 というわけで、昨日書いた高次機脳機能障害の話に戻るわけですが、目下のところ日常生活で一番不便を感じているのが体のふらつきです。

 風邪をひいて高熱が出たときめまいを感じたりします。又極度の精神疲労や精神の緊張を強いられると、これまたフラ〜っとめまいを感じることが誰にでもあります。

 そういっためまいというか浮遊感が常に付きまとうという事です。手術直後の状態は、今では定かに思い出せないのですが、例えば体が右に傾くと、立て直そうと思っていてもそのまま右にずるずると体が倒れていくという感覚でしょうか。

 慌てて周囲の物につかまったり、足を踏み出して何とか踏みとどまろうとするわけですが、まあ自分ではコントロールしようとしているのにすばやく反応できないという不思議な体験です。

 要するに立ってよちよち歩きを始めたばかりの幼児が、あっちへフラフラ、こっちへフラフラしながら歩いているようなもんで、これが成長に従って徐々に脳の発達により運動機能と連携しまっすぐ歩けるようになるわけで、要するにその状態まで退行したといえそうです。

 原因箇所はどの辺にあるのかと「脳梗塞 後遺症 ふらつき」というような検索語句で調べてみると、どうやら小脳に原因があるという事のようです。

 そこまで分かって、ではどうするかという事になりますが、これがなかなか大変。医者に聞いてみると「一生続きます」という返事だったので、小脳の傷付いた機能はなかなか回復しないという事なのだと思います。

 しかし人間の場合は、往々にして代替処置(機能)という事が訓練によって得られることがあるので、これは自分で何とかしないといけないという事に気が付きました。


ふらつきに対するリハビリ



退院後の生活


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