味覚障害が少し改善

2017.10.13

 どういうわけか、このところ少し味覚が戻ってきました。昨年8月にクモ膜下出血となり、生まれて初めて救急車を要請。そのまま半分気を失った状態で大学病院へ。
 
 そこで、本人の意識は失われた状態で緊急手術が行われ、今もって気がついたのが翌日か数日後か不明ですが、ともかくベッド上で覚醒。

 聞くところによれば、この病気では3分の1が命を失い、3分の1が生還するものの重い後遺症が現れ、以後の生活に支障をきたすそうです。

 残りの3分の1が、後遺症もなく通常の生活に復帰できる人たちで、私の場合は医師の処置が早かったのか、技術(腕、技量)が良かったのか、この最後の3分の1にかろうじて滑り込んだ感じです。

 つまり重い後遺症は現れなかったけど、日常生活に若干影響がある後遺症が残ったということで、手術から1年後の現在でも、常に若干のふらつき、味覚異常、呂律の回りにくさ、そしてこれはあまり書いてきませんでしたが、字を書くとうまく書けないという後遺症があります。

 もともと字はへたくそでしたので、私はこういったコンピューターによるワープロ入力を重宝していましたが、字がうまく書けないというのは、手先の器用さが若干失われたということにも通じるようで、こういったブログの入力でも、入力ミスによる誤字脱字が増えています。

 また大学時代からギターの演奏を楽しんだり、就職してからフルートの演奏を楽しんだりしていましたが、こういった指先の細かい動きを要する動作が、妙にぎこちなくなり、楽器の演奏はちょっとあきらめ気味です。

 まああきらめずに練習をすれば、それが指先のリハビリになるとは思っています。その意味では、こういったブログのためのキーボードによる入力も、手術後に比べて、今はかなり回復しました。

 そういったわけで、ふらつきや味覚障害、呂律、字を書くといった高次脳機能障害と呼ばれる一連の障害は、主治医からは「一生治らないので慣れるしかない」と言われていますが、それでも1年前に比べるとほんのわずかですが、それぞれ改善している兆候を感じます。

 中でも最近明らかに少し良くなったなと感じるのが味覚。味覚は舌で感じた食品の電気刺激を脳が解釈して味を感じると思いがちです。

 しかしウィキペディアで味覚について調べてみると、味覚は食べ物を見た時に感じる視覚、口に入れた時に感じる食感や嗅覚、噛んだ時に感じる歯ごたえや咀嚼音、すなわち聴覚、飲み込むときの皮膚感覚に関係するそうで、要するに人間の五感全部が関係しているようです。

 その意味では、私の味覚がなぜ改善したのかという原因を特定するのは非常に難しいということになりそうですが、少なくともハワイ旅行で風邪をひいたときに感じたとてつもない食品のまずさの原因は、鼻詰まりによる嗅覚の衰えが原因だったような気がします。

 どうしてそう思うかと言えば、風邪が治って鼻詰まりが解消し、においが感じられるころから、味覚が少しずつ回復してきたからです。

 しかし今回はそれ以上に味覚が手術以前の状態に近づいたという感覚があるので、こういった五感を統合する脳の一部の部位に変化があったということなのかなと思っています。


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