ろれつの回りにくさは「構音障害」

2018.5.10

  「ふらつき」の話題についてはいったん中断し、今後もストレッチや片足立ち等のトレーニングを継続し、推移を見守りたいと思っています。

 次に昨日書いた高次脳機能障害で、実生活の中で「ふらつき」以外で「これは支障があるな」と感じているのが「呂律の回りにくさ」。

 クモ膜下出血の手術を受けた直後から感じていましたので、当初は「麻酔の影響が残っているのか」と思っていましたが、しかしいつまでたってもあまり改善しないことが分かり、これも高次脳機能障害の一つなんだということが分かってきました。

 これに対してリハビリ病院では「言語聴覚士」さんがいて、最初は基本的な発音の方法を教えてくれました。言語聴覚士さんが発する言葉をそのまま発音するというのが最初のトレーニング。

 しかしその訓練を始めた当初は、「なんだか、馬鹿馬鹿しいことをやるな」と思ったりもしていたのですが、実際に病院でいろいろな人と会話をするようになって、「ありゃ、この語句は頭では分かっているのに口から出てこない」という経験をするようになり、トレーニングの重要性も徐々に理解しました。

 具体的には、テキストを読んだり新聞を読んだりしたことが記憶に残っていますが、理学療法や作業療法と違って体はあまり動かさないので、どんなことをやったのかという記憶が曖昧です。

 そこでいま改めて言語聴覚士の仕事をネットで検索してみると、どうやら私の場合は「構音障害」に該当するようです。呂律が回らない、活舌が悪いというようなことです。

 これについてさらに調べてみると、もともと言葉というのは「発声」と言葉を作る「構音」という過程に分けられるようで、前者が声帯の振動、後者が口腔内の運動機能に関連します。

 私の場合は、日常生活の中で9割方の発音は出来るのですが、時折意図しない部分で頭では発声すべき語句が分かっているのに、該当語句が出てこなかったり、発音しにくいという状態になります。

 従って「構音」ができない場合があるということです。そこまで分かって改めて当時のリハビリの情景を思い出してみると、テキストに書いてあった文章や、新聞のちょっとした文章を音読したりして、どういった語句に発音しにくい傾向があるのかということを調べたりしていました。

 しかし私の場合は、程度がそれほどひどくないので、例えばサ行、タ行、ラ行といった特定の語句が発音しにくいという傾向はなかったように思います。(マ行は若干発音しにくい傾向がありました)

 傾向が分かればそういった語句を集中的に発音して、それを構成するための筋肉を鍛えるというトレーニングになるのかなと思われますが、はっきりした傾向がなかったため言語聴覚士さんは苦労していたような気がします。

 というわけで、私の場合は症状が軽いので、後は日常生活の会話の中で正しくしゃべることを意識すればよいということになってトレーニングは終了したような気がしますが、今アマゾンを調べたら、病院で使っていたものと似たようなテキストを見つけました。 


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