「ネットワーク」ができると「ふらつき」が改善?

2018.5.8

 私はもともと幼児の頃から喘息を患って、それが中学生ぐらいまで続きましたので基本的に運動は苦手です。その分、読書や音楽系、さらに自分自身の進路決定にも役立った電気系の工作?が好きでした。

 中でも高校から大学にかけてグループサウンズやフォークソングが大流行。私もその流れに乗ってギターを購入、最初はガチャガチャとかき鳴らして、単に声をはりあげるという、今でいうカラオケを楽しんでいましたが、やがてフォークギターからクラシックギターへ移行。

 クラシックギターの繊細な音の魅力に引き付けられ、大学では同好会に入り、結構真面目に数年間練習しました。その時感じたことですが、最初は練習すればするほどうまくなるという実感がありましたが、やがて停滞期にぶつかります。

 この時期は辛いです。いくら練習をやってもちっとも上達しないということが数か月続きます。「こりゃだめだ。もうこれ以上うまくならないのかも」とめげることも多いのですが、それでも同好会に入っていましたから練習を続けざるを得ません。

 するとある時、いつもつっかえていた部分がさらっと弾けるようになっていることに気が付きます。こういった経験は実に面白いですね。一度できるようになると、今までの不調が嘘のように消えてしまいます。

 しかし「こりゃ調子いいぞ。これならどんどんうまくなるかも」と思うわけですが、すぐにまた次の壁にぶつかり、むしろ「以前より下手になったのかも」と悩む期間が訪れます。

 というわけで、結局そういった繰り返しで、ある日数か月前や数年前の自分の技量を振り返ると、昔よりは明らかにうまくなっているという自分を発見します。

 つまり楽器の技術というのは、停滞期と伸長期を繰り返すということですが、これは今感じている「ふらつき」の減少と同じだなと感じています。

 退院後しばらくの間は、ふらつきが少しずつ減少するという体験をしましたが、その後はいくら対策を講じてもちっともふらつきは治らないという期間が続きます。
 
 ところがある時急に道を歩いているとき、「ありゃ今日は余りふらつかずに歩けるな」という感覚が訪れることがあります。そしてしばらくすると、またその状態でストップしてしまい、「相変わらずふらつくな」という感覚が戻ってきます。

 この時期はやはり辛いのですが、それでもしつこくふらつき対策のリハビリをやっていると、またある時、「今日は昨日よりずっと調子が良いぞ」と思える時が来て、これもやはり楽器の技量上達と同じ過程を経るような気がします。

 この時脳内で何が起きているのかは不明ですが、やはり脳細胞が新たに作られ、その細胞から神経系が周囲の脳細胞に伸びていきネットワークが作られた瞬間に、事態が少し改善するのではと思っています。

 つまり神経系が伸びている間はふらつきは改善されないものの、そのネットワークが出来上がった瞬間に僅かにふらつきが改善するというイメージです。

 このイメージが正しいかどうかは不明ですが、こう考えると脳細胞に刺激を与え続けるという意味で、味気ないリハビリを継続する動機になるような気がします。
 



私が感じている高次脳機能障害


高次脳機能障害