脳動脈乖離とはどんな現象?

2018.6.11

 クモ膜下出血の原因を調べると、多くのページが「脳動脈瘤の破裂」によると書いています。どうやらこれがほとんどのクモ膜下出血の原因となるようですが、時には私の病名のような「脳動脈乖離」という現象で出血が起きることもあるようです。

 両者の違い何処にあるのか。先ず前者ですが、前にも書いたように脳血管の分岐部分に脳動脈瘤という小さなこぶのようなふくらみが出来てそれが破裂するということのようです。

 一方「脳動脈乖離」ですが、動脈を構成する血管壁はそもそも3層からできていて、外側から外膜・中膜・内膜と呼ばれています。

 ネットでの知識をまとめると、この内膜が破れることがあるようで、この時血液が内膜と中膜の間に漏れ出ると、それによって内膜が内側に膨張します。

 その結果血管の内径が狭くなるので、血液がその部分で詰まってしまい、いわゆる「脳梗塞」という症状になります。

 また内膜が破れた結果、血液が中膜と外膜の間に貯まることもあるようで、それがさらに外に出ると「クモ膜下出血」になるということのようです。

 さらにこれらが起きた場所が脳血管内のどこなのか、ということで病気が分類され、私の場合は「椎骨動脈」で起きたので、病名が「破裂性椎骨動脈乖離」ということになりました。

 というわけで、血管が裂けた結果、何処に血液が漏れ出すのかということで「脳梗塞」になったり「クモ膜下出血」になったりすることが分かりました。

 また脳動脈瘤があれば、そこが風船のようにどんどん膨らんでやがて内圧に耐え切れなくなってその膨らみが裂けるということも分かりました。ただし、そういった動脈瘤がない血管でも血管が裂けることがあるというのはどうもイメージが湧きません。

 しかしネットを調べてみると、どうやら直線状の血管であっても、内膜が裂けることがあるようで、その場合は患部が樽状に膨らみ、破裂してクモ膜下出血、内側に膨らんで脳梗塞ということになるようです。

 この辺りの説明を書くにあたって参考になったのは「昭和大学病院」の「解離性脳動脈瘤」というページでした。このページを丹念に読んで、初めて自分自身のクモ膜下出血の全貌が分かったような気がします。

 というわけで、脳梗塞もクモ膜下出血も基本的には血管からの出血が原因になっているわけで、再発の危険性を考えると、やはり高血圧や動脈硬化を何とかしないといけないなと感じます。


クモ膜下出血の分類


クモ膜下出血という病気について


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