恥ずかしかった浣腸初体験

2016.9.29

 入院当初より感じていた便秘がひどくなってきました。おなかは空くし、1回の食事量はそれほど多くないので、毎食ほぼ完食ですが、必然的に腹の中に以前食べた食事が蓄積されている感じです。

 私は前にも書きましたが、普段から胃腸だけは丈夫で便秘や下痢とは無縁な人間です。1日1〜2回必ず便通があり、それが当たり前だと思っていました。

 女性は便秘が多いそうですが、「まあそんなもんか。下剤を飲めばいいだんろう」とあまり気にすることもありませんでした。しかし今回体験している便秘は、なんだか実に不快。

 腹が減るから食べる。ある程度食べれば自然に出る。その差が栄養となって体を作っている、という当たり前のことが信じられなくなりつつあります。当然腹は張るのですが、便意があっても出ないという体験は初めてです。

 というわけで、当初酸化マグネシウムという便を柔らかする薬(錠剤)を服用したのですが、これは結構効果がありました。ところが今感じている便秘は手ごわい。この薬を飲んでも、ほとんど効果なし。

 「こりゃだめだ」と判断し、昨日看護師さんに「浣腸」お願いしました。すると薬剤の準備に数時間かかるとのことでした。私は有名なイチジク浣腸を想像していたので、「こりゃ意外に大ごとだぞ」と思いつつ、準備完了を待っていました。

 夕方になって、「準備ができました」と連絡を受け、病室に来たのが2名の若い女性看護師さん。当初は自分でやるつもりでしたが、器具を挿入するのにちょっと技が必要なようで、看護師さんが入れてくれるということです。

 さすがに20代と思える女性看護師さんに醜い尻を突き出すのは勇気が必要でしたが、「まあ二度とない経験だろう。今更恥ずかしいなんて言っていられるか」と思い、ベッドの上で横になります。

 すると「薬剤を挿入するとすぐに効果が出ますので、ベッドからトイレに行く間は必死に我慢してください」と言われ、それでも漏れ防止のためか腰周辺にバスタオルでフェンスが作られました。

 というわけで、看護師さんに見られているのは肝心の肛門部分だけとなり、多少羞恥心が和らぎました。

 「薬は少し温めてありますがすぐに効果が出ます」という説明とともに、「ではいきます」と言われ身構えていると、なにやら肛門付近で細い管が刺される印象があり、その後直腸腸内に温かい薬剤が入ってくる感触あり。

 こりゃ不思議な感触だなと最初は落ち着いていたのですが、やがて腸内が暖かくなり、それとともに便意なのか何か不明ですが、下腹部のうごめきを感じたので「ああ〜、う〜、出そう!」という言葉が自然に口から出ました。

 それを合図に浣腸終了。管は手早く引き抜かれ、肛門は指?で抑えられ、我慢できますか?と聞かれました。「はい」と答えると、「では素早くトイレに入ってください」と言われ、慌ててトイレへ。

 便座に座って事の成り行きを待ちますが、この間に看護師さんたちは道具を片付け「あとは自然に出ますから、気張る必要はありません」と言って、病室を出ていきました。(続きます)


浣腸体験の顛末



第1章 発症から入院まで


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