酢で感じる味覚障害

2017.1.30

 味覚障害ですが、思わぬところで伏兵が表れました。水の味は以前感じていた味に戻りつつあるような気がするのですが、代わってこりゃ変だぞと思う味が出てきました。

 それは「酢」の味。これまでもスーパーの持ち帰り寿司を食べたとき、「ありゃ?なんか寿司がおいしくないぞ」と感じたことがたまにあったのですが、あえて無視していました。

 ところが水の味がおかしい、もしかしたら味覚障害かもと気が付いてから、改めて何かを食べたときの味覚に注意するようになったため、逆に味を気にするようになりました。

 そんな中、先日血圧に良さそうだと思って大根おろしを作ったのですが、食べているといつもと違う大根の味がします。もしかして古い大根を買ってきたのかと思いましたが、包丁で切った感じはそうでもなさそう。

 さらにこの大根おろしに醤油と酢をかけて食べたら、これまでと全く違う味に感じられ、こりゃ本格的におかしいぞと認識。食べてほとんど違和感のない食べ物もあるのですが、酢が絡むとその違和感が増幅されます。

 ネットで味覚異常について調べると亜鉛不足ではということが書かれていましたが、これまでの食生活で味覚異常になったことはないので、栄養が偏っているわけでもなさそう。

 脳の障害で発生することもあると書かれたものを見つけて「やはりな」と思いました。現状ではおいしく食べられるものもあり、もうまずくて食べるのが嫌になるというほどではないのですが、やはりおいしいものがおいしくないのは嫌ですね。

 ただどうしようもない。自然に少しずつ治っていくのを待つしかないんだろうなと思います。そうでなければ、一生この味と付き合う必要があるということで、まあなんだか悲しいです。

 人間には食欲、性欲、金銭欲、名誉欲等、いくつか欲があって、これらを満たすために日々活動していると思っているのですが、その欲がどうやっても満たせないと分かったら、いったい何を楽しみに生きればいいのかと大げさに考えてしまいます。

 まあ中には味覚以前の問題で、様々な理由や障害で食べたいのに食べられないという人も多数いるはずなので、曲がりなりにも食べられるという現状で満足すべきなのかもしれません。

 しかし年をとるということは、こういったことが日常的に起き、毎日薄皮をはがすように自分の自由度が少しずつ失われていくことなんだということが徐々に分かってきました。


血液中の不純物濃度と血圧



第2章 退院後の生活


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