初めてのリハビリはバーベル?

2016.10.26 

 手術が終わって覚醒し、当初はベッド上で寝起きをするだけでしたが、その数日後大学病院の20代と思われる若くて美しい理学療法の先生に、「今日から簡単なリハビリを行いますので、車いすに乗ってください」と言われ、ベッドから必死になって車いすに移ります。

 何とか座り込んで「やれやれ」と思っていると、「では行きま〜す」と軽く言われ出発。向かうのは違うフロアのリハビリセンターで、距離的には50mぐらいでしょうか?

 いったいどんなところで、どのような仕打ちが待っているのか?ちょっと期待と不安を持ちながら移動。通路を進み、リハビリの機械が集まっているバスケットバールコートぐらいの広さの部屋に入ります。

 すでにリハビリに励んでいる人多数。寝転がって体を捻っている人。何やらマシンにまたがって必死にペダルをこいでいる人。机の前に座って作業をしている人。様々な人が、指導する人と一緒に必死になって身体を動かしている様子は壮観です。

 ただし私は昔から運動嫌い。力を込めて集中して何かをやるというのは大嫌い。あえていうと、何となくやっているうちに知らず知らずのうちに運動になっている、というような運動が好きです。

 そんな私に何ができるんだろうと思いつつ、あたりの様子を眺めていると、車いすはどんどん奥の方に進んでいきます。リハビリをやっている人は30人ぐらい?介助や指導をしている人も同じ数だけいますので、かなりの人数が狭い空間でうごめいています。

 そんな中、私が乗った車いすは一番奥の机の前に停車。ストッパーをかけて、「さて何が始まるんだろう」と身構えていると、それでは「これを持って」と渡されたのが、長さ60cmぐらい、直径3cmぐらいの太い棒

 「これを両手で目の前にかざして持ち上げてください」と言われました。拍子抜けするほど簡単です。しかし私が動作を理解したところで、棒の中央あたりに2kgぐらいの鉛?のおもりがまかれました。

 2kgならたいしたことはないと感じましたが「これを連続で20回上げてください」と言われました。やってみると、最初の5回から10回は何とかなりますが、10回以降は腕に疲労物質がたまるのか、徐々に上げるのがつらくなってきます。

 それでも何とかやりきると、「はい、後苦労さまでした」と言われ、とりあえず最初のリハビリが終了。しかし当然ながらこれで終わりではなく、「じゃあ次は・・・」と次のメニューが始まりました。

 ちなみにこの棒の上げ下げ(私は内心バーベルと呼んでいましたが)は、最初の時はかなりしんどかったのですが、回数を重ねると、最初の10回くらいまではひょいひょいと上がるようになりました。それだけ筋力が衰えていたということですが、逆に練習すれば筋力は復活するんだという証明にもなりました。

 ただこのころはまだリハビリに慣れていなくて、この運動がどういう意味を持つのか聞きそびれました。ただ上半身の最も基本的な力をつけるということはよく分かりました。



椅子から立ったり座ったり


手術後のリハビリ


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