リハビリの効果は1年単位

2017.10.6

 ハワイから帰国したのが9月12日ですから、すでに3週間が経過。旅行記を書き終え、ハワイ旅行のサイト(個人手配で行くハワイ旅行あれこれ)を作っているので、そちらにアップ済みです。

 帰国後前回書いたように数日間風邪の症状で悩まされましたが、風邪そのものは毎年のように体験しているので、対処の仕方は分かっているつもりです。

 問題は風邪に伴って感じたふらつきと味覚異常の悪化。ふらつきというのは、私の場合旋回性のめまいではなく、まっすぐ歩いているときなどに、突然体が左右にぶれて、その修正がすぐにできないという症状です。

 こういったことは退院直後に最も強く感じましたが、外部から見るともしかするとほとんどわからないかもしれません。酔っぱらいのようにふらふら歩くというような症状ではなく、まっすぐ歩いているとき左右に数cmから数10cmぶれるということです。

 こういった症状を何とか少しでも克服するために、日ごろからまっすぐ歩くように意識しないといけないと思い、1年間ウォーキング等を行ってきました。

 また朝起きた時、一通りのストレッチを行った後、最後にバランス練習として両足を縦にそろえて立ち続ける、片足だけで立ち続けるということを毎日続けてきました。

 やってみると分かりますが、両足を縦にそろえて立ち続けるというのは、普通の人でも意外に難しいと思われます。私の場合は退院直後は5秒ぐらい、頑張っても数十秒しか立ち続けることができませんでした。

 意識して「立つぞ」と思っているわけですが、ある瞬間に体が左右に傾くと、それを修正できず、その方向にどんどん体が傾き倒れそうになります。

 今はそれが少ない時で100秒ぐらい、多いときは200秒ぐらい継続して立っていられますから、1年でずいぶん進歩したなと思っています。

 ところが帰国直後はこの秒数が30〜150秒ぐらいに減少。「こりゃひどいや」と思いました。立ち続けるというのは、要するに体が傾いたということを脳が素早く察知して、すぐに筋肉系を総動員して傾きを修正するのだと思っています。

 ちなみに傾きを察知するのは、最近ようやく分かってきたのですが視覚からの情報が大きいみたいです。これを確かめるのは簡単。上記の立ち方で目をつぶってみれば、すぐに倒れてしまいます。

 つまり人間が直立するというのは、耳の平衡感覚と目の視覚の情報を統合して、それを修正するためにどの筋肉に力を入れればいいのかということを脳が瞬時に自動的に判断しているからこそできるんだということです。

 ところが風邪をひいて耳の平衡感覚に支障が出ると、ここからの情報が混乱するためにふらつきの程度がひどくなるのではないかと思います。

 同様に味覚の悪化も、舌の機能がマヒしたわけではなく、風邪によって嗅覚の情報が混乱したため、味覚異常の程度が悪化したと考えられそうです。というわけで、今後もこういった不愉快な現象を避けるために、風邪をひかないようにしないとなと思っています。 

 しかし旅行記を書き終え、今は次の旅行はどうしようかなと前向きに考えているのですが、ネットでクモ膜下出血後の旅行という語句で検索すると、実に様々な人が悩んでいるみたいです。

 その意味では、手術後1年でハワイまで行って帰ってきた、しかも単独旅行で、というのはもしかしたら結構すごいことだったのかなと改めて思っています。

 手術がうまくいったことが一番大きな要素だとは思っていますが、その後何とか少しでも良くなりたいと毎日ストレッチやリハビリをしてきたことも一定の効果があったかなと思っています。

 ただこの効果ですが、1週間や一か月ではほとんど変化を感じられません。1年たってようやく、そういえば手術直後に比べてずいぶんよくなっているんだなと感じる程度です。

 リハビリで苦労されている方も多数いると思います。私もそうですが、効果がなかなか現れないため、つい不安になったりしますが、本当に目に見えない部分で少しずつ変化はあるようなので継続は大事だなと思っています。


味覚障害が少し改善



退院後の生活


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