ヘモグロビンが酸素を運搬

2018.6.27

 血液の成分について調べています。血液検査をした後、採血された血液が入っている細長いガラス瓶?を見ると、赤黒い血液が見えます。

 この血液の色は血液内に含まれている赤血球内のヘモグロビンが酸素を失った状態であることを示しているようで、まだ酸素を運搬中の血液は赤い色をしています。

 つまり採血しているのは、組織に酸素を運搬した後の静脈血だということですね。まあ当たり前ですが、もし動脈だったら採血針を刺した場所から心臓の拍動に伴って、どんどん鮮血が出てくるということになりそうです。

 ちなみに私はクモ膜下出血の手術後の経過観察で、再度手術と同じように腕の動脈の中に細い管を入れて、再度後頭部の血管の状態を探るという検査をしましたが、このときは最初に腕の動脈に針を入れました。

(普通は足の動脈から入れるみたいですが、私の血管は動脈硬化が進み、血管が曲がりくねっていて管が挿入しずらいという問題があったようです)

 痛みは通常の採血と同程度でしたが、事前に周辺に軽い麻酔をかけてあったのかもしれません。また針を抜いた後はかなり強い力で圧迫され止血処理が行われました。

 動脈が傷ついたら、あとはどんどん血が出てくるんだと思っていましたが、強い止血をすれば、出血点が小さければ血はやがて止まるんだということも分かりました。

 ちなみにヘモグロビンですが、その分子の構造式を見ると、中心に鉄原子があって、その周りに窒素原子が4個くっつき、さらにその周りに炭素原子がくっつき、さらにその周りに・・・と複雑な構造をしています。

 このヘモグロビンは、その周りに酸素が多いと酸素分子と結合し、酸素が少ないとその酸素を失うという性質があります。つまり酸素分子が多い肺の中で酸素と結合し、それが血液の流れに乗って組織に運ばれ、周辺に酸素が少なくなると結合した酸素を離すという巧妙な仕掛けになっています。

 これによって口や鼻から呼吸で取り込んだ酸素分子が、体内の各組織に運ばれるということで、実に巧妙なメカニズムだなと思いますし、ヘモグロビンの中心部にある鉄に注目すると、貧血の原因の一つが鉄不足(鉄欠乏性貧血)ということも頷ける気がします。 


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